純銅の加工品
スピーカー端子を製作
音への拘りがタフピッチ銅(Cu99.90%)から
純銅(Cu99.96%)の違いに成っている製品です。
微妙な違いが生きている製作事例です。
個人のお客様からの依頼品です。
『スピーカー端子を作ってくれる所を探して居ます』
そんな事がこだわりを持った個人の方から寄せられました。
タフピッチ銅では無くて、純銅で作ってほしいのです。
図面も送られてきました。
最初の製作は実の所勘違いをしていまして、在庫にして居たタフピッチ銅で製作して
商品をお届けいたしました。
在庫管理をした所、無酸素銅では無かった事が判明。
お客様に事実をお伝えし、無酸素銅棒から作り直してお届けをした商品です。
その時に図面の面取りをRの加工に変更しさらにお客様の要望を盛り込んでバージョンUP
怒られるどころか大変お慶び頂けた不思議な商品でした。
その時の感想をお寄せ頂けました。
音への影響という意味では、今回R面取りをして頂いた効果は、素晴らしいです。
製品に角があると、それが鋭ければ、鋭い程音にエッジが立ってくる、と言う
オーディオ用語書いても分からないと思いますので、簡単に書くと人の声で
サ行が、サ、シ、ス、セ、ソでは無く、シャ、シィ、シュ、シェ、ショと
鋭い余韻の付いた音になります。
トランペット等の金管楽器が、キンキンして少し音量を上げると、耳について
非常に聞きづらくなります。
その辺が大幅に緩和されて、聞きやすくなるのですが、普通聞きやすい音という
のは、高域がだれてメリハリの無い音になります。
太鼓の音は、ドンという低音の前に、皮を叩くパシっと言う鋭い音が最初に出ま
すが、それが出ないと、ドンドン言っているだけで、歯切れの悪いタダのうるさ
い低音でしかなくなります。
そういったことを解消するために、様々な工夫をオーディオシステムに施してい
ます。今回のスピ-カー端子は、最初の目的は非磁性体化して端子を作ることで
した。実際に作って頂いて使ってみると、オリジナルで付いていた端子は、樹脂
成形した台に、プレスした端子がはめ込んであるだけなので、結構ガタがあるの
です。
そのガタがエネルギーロスになっていて、正確な信号伝達を阻害していたことが
分かったのです。
また電気信号を中継する端子も、エッジがあると音が立つ(先程書いたとおり)
事も分かり、今回作り替えて頂くときに、追加工をお願いした次第です。
大変満足のいく結果で、20年前に購入して少し古さを感じていた音が、完璧に
現代によみがえりました。今の最新型と比較しても、全く遜色がありません。
なお端子のセットに当たっては、テフロンの薄いワッシャと、ナットはRANY
と言う樹脂を使っています。
銅線を固定するイモネジは、チタン製です。
無酸素銅棒のスピーカー端子製造
自作のスピーカー
音の追及に一役かって出る事が出来ました。
お役に立てた事を嬉しく思っています。
さまざまなご依頼にチャレンジしてゆきます。l
ありがとうございました。
安藤 浩充